[081] sleep slept slept



「んー、…ねみぃ…。」
「お前はいつもそればっかりだな。」


 机に突っ伏したあたしにに土方の呆れにも似た台詞がかけられる。今は、数学の授業中。本当は数学だから、きちんと受けておかなきゃいけなんだろうけど、なんか、無性にウザくて、眠いから、真剣に授業を受けているクラスメイトたちを尻目に寝ようと決め込んだその瞬間の独り言。
 まさか、返事が来るなんて思わなかった。壁側に向けていた顔を隣で真剣そのものの表情で授業を受けている土方に移す。頬は机に付けたまま、目だけを彼に向け、


「いつもそればっかりって…、じゃないんだから。」


 んー、でもと一緒にされるのは、なんか嫌だ。神経が拒絶反応を起こしそう。っつーか、既に起こしてる。


「そうだが、こいつだって今はこうして授業受けてんじゃねーか。」


 あくまで今は。こいつも油断してると船漕いでる可能性が物凄い高い。


「土方、そいつは間違ってるぜー。机の上を良く見てみろ。仕事用のシャープペンが出てる。あちゃー、実は、サボってる訳だな、これが。」


 仕事用のシャープペンが出ている。イコール、小説を書いてる。まあ、なりの最近の寝ないための策なんだろうけど、サボってることには変わりない。あたしは、「、…お前それ誰の真似だよ…。」と呆れの目線と難癖を付けてくる土方を「じゃ、夢の世界に言ってくるから。」と星マークつきそうなノリで言って、軽くシカトする。
 …あー、早くも瞼が重くなってきた。すげーや、あたし。のびた並みじゃん?…、何かそれって嫌かも…。


「馬鹿かてめぇー…。いいから起きてろ。」


 バシンと軽めに頭を叩かれる。


「あー、五月蝿い。鬱陶しい…。そんなんだから、いつまで経っても現状維持なんだよ!」
「…どういう意味だそれ…。」
「オヤスミナサイ」


 遠くの方で、怒ったような、焦ったような呼び声が聞こえたけど、何かもう眠かった。